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香焼町馬手ケ浦のハマフエフキ

[2023.09.05]

9月初旬、久しぶりの夜の投げ釣りに心を高ぶらせ、香焼町馬手ケ浦の堤防に私は立っていました。馬手ケ浦の堤防は初夏、すなわち6月に真鯛が廻ってきます。私は過去に2時間で50-60 Cmの真鯛を5匹、釣りあげたことがあります。もっともこれは例外的な出来事で、半夜で1-2発の大きな当たりが平均的な処です。今年の6月下旬に釣行したときは、夕まずめに40Cm弱の真鯛を確保できたのみでしたが(写真1)、後片付けをしようとしていた時に竿が吹っ飛ばされる当たりがあり(魚はそのまま遁走)、なかなか油断のできない堤防なのです。

写真1

当日の潮廻りは中潮で、最干潮:16時50分、最満潮:22時53分で、朝までの腹積もりでした。最初に4本の竿をセットして、餌は“かつおのはらも”を用いて、方向と距離を変えて、投げ込みます。“かつおのはらも”を選択した理由は、これも自慢なのですが、この堤防で過去に68Cmの巨大マゴチを釣った経験から、夢よ再び、がその理由です。

 

陽がだんだん傾いてきて、水平線が朱に染まっています。この日は練習目的でのルアー釣りの準備もしていて、メタルジグにショックリーダーを結ぼうとしていた18時30分、そう、私が油断しているときに限って、彼(女)らはやってくるのです。最右側の竿から道糸が今まで見たこともないスピードで出ていくではありませんか。魚のスピードに糸の放出が追いつかず、竿が海中へと転落しようとしたまさしくその時、瞬時にメタルジグを放り出した私は、かろうじて竿尻を掴むことができました。これから逆襲や、この乱暴者め、というわけで、合わせをばっちり決めました。魚が暴走しようとするたびに竿の粘りで何とか止めて、堤防の際でも底に突っ込む動きを見せましたが、それは想定内で竿先を海側へできるだけ突き出してかわし、浮いてきた魚体はやや青みを帯びています。まさかのハマフエフキでした。なぜ、まさかというとハマフエフキは基本的には南方の魚で(沖縄では“タマン”と呼ばれています)、長崎市近郊ではあまり釣れない魚だからです。サイズは55Cm, 2.3Kgでした(写真2)。このサイズのハマフエフキを釣ったのは初めてでしたので、私的にはヤッホー、でした。

写真2

 

釣りに行くたびに何らかのアクシデントが起こることが多い私ですが(車の鍵を紛失する、竿を竿ケースごと釣り場に忘れ、帰宅するまで気がつかない、など)、ハマフエフキを堤防上に上げた後になぜかタモの柄が骨折しまいました。本番はこれからなので、また大きな魚がきたら堤防の階段部分までどうにか魚を誘導し、確保するしかあるまい、と前向きに決心しました。ところがその心配は全くの杞憂に終わりました。フグの猛攻が凄まじく、比較的に餌持ちのよい“かつおのはらも”も10分-15分後には素針となって帰ってくる始末で、岩虫などは5分と持たず、フグは岩虫をたくしあげたハリス部分も噛み噛みするため、針ごと消滅したりするのでした。これでは狙いの魚が廻ってきても、餌が海底に存在する確率が極端に低下してしまいます。フグ疲れしてしまい、朝までの予定を変更し、午前0時に帰宅の途につきました。高水温の時期の餌として虫エサ頼りは不適当で、次回までに解決策を考えるつもりです。カツオのはらも、ユムシ、ヒイカといった処が候補かも、です。

 

写真3はハマフエフキ三昧の夕食です。刺身、皮を残した皮霜造り、煮つけ、タマン飯で、肉厚で脂ののりも程よく、タマンなくおしかったです。

写真3

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