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みかんと糖尿病

[2024.01.09]

冬を迎えて、気がついたことがあります。ヘモグロビンA1C(過去1-2月の平均血糖値を反映し、血糖コントロールの指標となります)が前回の測定時に比べて、多少とも高くなっている、すなわち血糖コントロールが悪化している糖尿病の患者さんが実に多い、ということです。

 

“果物をたくさん食べませんでしたか?“と私は問いかけます。意外な質問を投げかけられたという表情をする方が少なからずおられ、”果物が糖尿病に悪いとは知りませんでした“と返してきます。果物の過剰摂取は糖尿病の血糖コントロールを悪化させます。果糖は肝臓での糖新生を経て、ブドウ糖に変換され、血糖値を上昇させるからです。

 

冬の時期は特にみかんをたくさん食べて、血糖コントロールを乱す人が多いように思います。みかんは癖になる果物のようで、気がつくと数個のみかんを食べてしまって経験がある人も多いでしょう。糖尿病の患者さんにとって、適量のみかんはいかほどかという重要で難しい問題に関して、あえて単純化してお答えすると、“血糖コントロールが悪い方は1日あたり1個以下、血糖コントロールが良好な方は1日2個まで”です。

 

図にみかん1個に相当する果物の量を示していますので、ご参考にしてください(参考URL: 栄養・食生活 | 健康イベント&コンテンツ | スマート・ライフ・プロジェクト (mhlw.go.jp))。なお、図の注意点としてバナナ1/2本がみかん1個分となります。

図1

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