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院長ブログ

身体計測から分かること(2022.06.06更新)

特定検診で行う身体計測は身長、体重、腹囲です。身長と体重から算出される肥満度指数(BMI)と腹囲は生命予後と密接に関連することが知られています。BMIの計算式は体重(Kg)/身長(m)2です。私の場合は身長:183Cm、体重:76Kgですので、BMI=76(kg)÷1.83(m)÷1.83(m)=22.7Kg/m2となります。BMIは肥満の診断と肥満の程度の評価に用いられます。BMI:25 Kg/m2は肥満であり、BMI:35 Kg/m2は高度肥満とされています。

 

標準体重はBMI:22Kg/m2を基準とし、標準体重= BMI:22Kg/m2×{その人の身長(m)}2で示されます。BMIと健康リスクに関して、Matsuoらの報告を基に作成した図1, 2をご参照ください。※は統計的に有意な結果(その結果が誤りである確率が5%未満)であることを表しています。確実なことは、40歳以上の日本人において、男女ともにBMI:30Kg/m2以上では健康リスク(死亡リスク)が増大するということです。肥満が高度となると糖尿病、脂質異常症、高血圧などの合併頻度が高くなるため、頷ける結果です。また、60-79歳の年齢層では、BMI:21 Kg/m2未満でやはり健康リスクが増大します。すなわち、高年齢層ではあまりやせすぎても健康に良くない、ということが示唆されます。

 

腹囲は内臓脂肪型肥満の指標とされ、臍の高さの横断面で100Cm2以上の脂肪の蓄積と定義されます。日本人の腹囲では男性:85Cm以上、女性:90Cm以上がそれに相当します。内臓脂肪は高血圧、脂質異常症、糖尿病を合併しやすいことが知られ、その結果として心筋梗塞や脳梗塞も合併しやすくなります。Jayediらは腹囲がBMIとは独立した生命予後の指標であり、腹囲が10Cm増大すると死亡リスクが1.11倍増大することを報告しています。図3,4に男女それぞれの腹囲と死亡リスクの関連を示しています。

 

過体重を減らしたり、内臓脂肪を減らすことに関して、速効性のある方法はありません。適正な食事と運動が自分でできる唯一の方法です。外来で体重を計る時に、わっと息をのむ場面に時に遭遇しますが、日頃から体重を気にかけて、食事を調整することが必要でしょう。

参考文献

  1. Obesity 2008;16:2348-2355
  2. BMJ2020; 370 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.m3324

図1

図2

図3

図4

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